どもる世界の著名人 -海外編-
» ウィンストン・チャーチル
左利きを右利きに直されたことで、どもるようになったと言われている。イギリスで最も知られる人物で、首相として第2次世界大戦を勝利に導くとともに、大戦後も再び首相となった。子どものころは、どもるだけでなく、さまざまな学習に困難があった。ユーモアの達人としても知られる。
» サマーセット・モーム
イギリスを代表する文豪。不自由な足のために常に劣等感にさいなまれる少年が成長していく小説「人間の絆」は、吃音に深く悩んだ自分を足の不自由な少年に置き換えた自伝的小説と言われている。吃音の苦悩が表現され、人間を深く考える小説として、現在も幅広く読まれている。
» デモステネス
紀元前300年代、荒波に向かって大きな声を出し、口の中に小石を入れて発声訓練をし、大雄弁家となったギリシャ時代の人。彼のように雄弁になることをどもる人があこがれるのを彼の名前をつけて、デモステネス・コンプレックスという。
» ブルース・ウィリス
吃音に悩み、克服するために高校時代、生徒会長に立候補したり、演劇で舞台に立つ。舞台では、普段と違ってあまりどもらなかったことに自信を得て、俳優になる。ダイハード・シリーズなど、アメリカで最も活躍する映画スターのひとり。
» ポール・マイヤー
内気でどもるために保険会社を解雇される。その後、アメリカのナンバーワンセールスマンになる。その後人材育成のプログラムを作り、SMI(サクセス・モチベーション・インスティチュート)の社長になり、人間の潜在能力を引き出し、成功に導くプログラムで、人材育成で世界に進出。
» ボブ・ラブ
吃音への強い劣等感克服のために、バスケットの世界に入る。1970年代に大活躍したプロバスケットのスーパースター。現役を引退すると、ひどくどもるために職がなく、ファミリーレストランの皿洗いになる。屈辱の8年を経て、初めて吃音と向き合い、その後、シカゴブルズの親善大使となる。講演活動で日本にも来たことがある。年間500回を超える講演を行っている。
» マリリン・モンロー
ハリウッド映画の黄金期に最も輝いていた映画女優。現代でも映画好きな人で知らない人はいないほどの映画スター。有名な野球選手と結婚し、ふたりで日本に来たこともある。不幸な生い立ちもあって、小心で、どもり、いつもおどおどして劣等感をもっていた。36歳で亡くなる。
» モーゼ
宗教指導者である彼は、自分がうまく話せないので兄のアランと一緒に布教活動をしていたのではないかと聖書研究者はみている。「十戒」という映画にも登場する。代表的な宗教者。
» ルイス・キャロル
「不思議の国のアリス」の作家。数学者でもあった彼は、どもるだけでなく、歩き方がぎくしゃくし、片耳が聞こえず、はにかみやで内気だった。そして、とてもやさしい人でもあった。アリスの世界そのものが、内向的な人の孤独な空想の世界であることは彼のその特徴からきている。