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2018年度 第29回吃音親子サマーキャンプの報告

・日時:2018年08月17日~19日(金・土・日)

・会場:滋賀県彦根市荒神山自然の家

  (〒522-0047 滋賀県彦根市日夏町字宮前4794番地)

  (TEL 0749-28-1871)


伊藤伸二ブログに掲載された記事から、「第29回吃音親子サマーキャンプ」報告の概要をまとめました。


一日目の最初のプログラムは、「出会いの広場」です。千葉市立院内小学校のことばの教室担当の渡邉美穂さんが、参加者の気持ちを少しずつほぐすように進行してくれます。

この年の「出会いの広場」では、「村祭り」の替え歌をつくり、それに振り付けで踊るという、かなり難度の高いパフォーマンスを提示しました。任意でできたグループごとに20分ほどでできあがり、全員の前で披露されました。それは、見事なものでした。初めて参加した人もいる中での完成度には驚かされます。これが、吃音親子サマーキャンプの伝統、文化というものでしょう。


一日目の午後8時、全員が学習室に集合します。ここで、今年の芝居のスタッフによる上演が始まります。

どもる大人がどもりながら芝居をする、その姿を間近で、どもる子どもも親もことばの教室の担当者や言語聴覚士も見る、この時間のもつ意味は大きいと思います。「大人になったら治るのではないか」と思っていた子どももいますが、そうではない現実を見ることになります。でも、それは悲惨なことではなく、あれだけどもりながら、いきいきと楽しそうに演じているということは、どもっていても大丈夫とことばに出して言わなくても伝わるのではないでしょうか。


このキャンプに参加したスタッフの1人、大阪の藤岡千恵さんが感想を送ってくれました。

・吃音親子サマーキャンプの全てのプログラムが終わり、大阪へ向かう列車の中で私は三日間の余韻に包まれている。一年で一番ご飯が美味しい三日間。そんなサマキャンが終わると私は本当にさみしいのだ。そんな贅沢な時間を今年も存分に味わえたことが心からうれしい。そして、あとからじわじわと湧いてくるのは、人が愛おしいということ。サマキャンで出会う全ての瞬間が愛おしい。一瞬も見逃したくないくらい、人を愛おしいと思う瞬間に出会う。私はサマキャンの間、時々ふっと我に返って、この中に自分がいられることの幸せをかみしめていた。

・サマキャンではたくさんの、心に残ることばに出会う。サマキャンで出会うたくさんのことばは、どもる子どもたちに向けた応援歌のようにも感じる。その応援歌をもれなく、どもる大人の私も受け取って、胸がいっぱいになる。

・サマキャンで私は、「どもりはそんなにやわじゃないので、心してかからないといけない」という伊藤伸二さんのことばを思い出した。どもりのことについて考える私たちは、いつのまにかどもりによって人生を考えさせられている。私はサマキャンに出会ってどもりの虜になったが、どもりの魅力はまだまだ計り知れない。


伊藤伸二ブログに掲載された「第29回吃音親子サマーキャンプ」報告記事は、下記からご覧いただけます。

☆同ブログ2018.09.24「圧巻の「出会いの広場」」記事

☆同ブログ2018.09.25「圧巻のスタッフの芝居とスタッフ会議」記事

☆同ブログ2018.09.26「サマーキャンプの伝統と文化」記事

☆同ブログ2018.09.27「しあわせなどもり」記事

☆同ブログ2018.09.29「親の学習会&ウォークラリー」記事

☆同ブログ2018.10.01「弾けた親のパフォーマンス」記事

☆同ブログ2018.10.04「子どもたちの劇」記事

☆同ブログ2018.10.07「「人間」になる場」記事



>>「吃音親子サマーキャンプ」ページ


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